日本の難病対策は1972年から始まり、これまでに50年以上の長い歴史がありますが、2010年当時は予算不足から大きな過渡期を迎えていました。
そうした状況に、日本難病・疾病団体協議会、難病のこども支援全国ネットワーク、日本リウマチ友の会の3団体が呼びかけ団体となり、危機感を募らせた患者団体が結集し、病気を持ちながら生きていける社会の実現を目指して難病患者・家族の現状を社会に訴えたのが、難病・慢性疾患全国フォーラムです。
医療の進歩により、かつては短命だった多くの難病の患者も、疾患によっては比較的長寿をまっとうできるようになりました。また、2014年には超党派の国会議員や行政の協力を得て「難病の患者に対する医療等に関する法律」(難病法)を成立させるなどの成果を挙げてきました。
しかし、原因不明で根治療法のない難病や長期慢性疾患の患者は、生涯にわたる高額の医療費や就労の困難、偏見や差別などさまざまな課題にも直面しています。難病は遺伝子の変異によるものが多く、その確率は低いものの国民のだれしもが発症する可能性があります。
こうした難病・長期慢性疾患の患者とその家族を支援していくことは、人間としての尊厳が大切にされ子どもから高齢者までのだれでもが生きやすい社会の構築につながると私たちは考えています。
どうか、社会の皆さまの幅広いご支援、ご協力をお願い申し上げます。